何故今更?という根源的な疑問はさて置き、20年の時を経てついに映画化となったZガンダム。正直なところ単体の映画としては逆シャア未満、F91以上といったところだと思うが(笑)、もともとアニメの劇場版というのはお祭りの神輿みたいなもの。眺めるのではなく担ぐことに意義があると考えれば、充分にその任を果したといえる。ただし映画開始直後、延々と流れる土星から地球に向けての映像は、観るものを物語に引き込むための演出とは思えるが、どうも逆効果になっているような気が(^^;。その後の導入部もかなりイマイチ。私の趣味もあると思うが、もっとテンポよく進めてほしかった。
さて、今回の映画でもっとも印象の変わったキャラと言えばやはりカミーユであろう。特に新作画では表情が柔らかくなったせいか、小動物っぽいというか、まるで迷子のキツネリスのよう(笑。TV版とは立ち位置が微妙に異なり、主人公というよりは一歩引いた感じ。傍観者に成り下がったとも言えるが、そのおかげで物語全体への取っ付きは良くなっている。また、旧作の登場人物である、アムロ、カイ、ハヤト、フラウといった面々も、全体の尺が圧縮されたせいで相対的に登場時間が長くなり、より印象に残るのも旧作のファンとしては嬉しいところ。
一方、Zの裏主人公であるジェリド君はよりへたれにパワーアップ。冒頭からボロクソに言われてます(笑。大気圏突入のところではライラが生きていると思っているのか死んだと思っているのか、台詞が混乱しているが、これは演出ではなく素で間違ったorあえて無視したかのどちらかであろう。どこを新規に描き起こして、どこをTV版からもってくるか、その場合台詞のつながりはどうなるのか、などなど今回の映画は多分にパズル的な感じもするので、制作者側が混乱してもやむを得ないといったところか(笑。キャラについては一部、声優が変更になったり同じ人でも声質が変わって印象が違うところもあるが、まあ、こればっかりは仕方あるまい。
また、ガンダムといえば忘れてはいけないのがなんといってもMS。今回、ギャプランとアッシマーの新作画での大活躍が嬉しい。特にギャプランは変形前にぴかー!と光るのが良い(笑。アッシマーもモノアイのカバーが粉砕された後の顔がgood。HGUCでアッシマーが出ていれば映画館を出て速攻で買っちゃうところである。ことメカに関してはやはり全編このクオリティでやってほしかったところ。今からでも遅くないので次回に期待したい。
ところで秋に公開予定の次回作の副題は「恋人たち(LOVERS)」。サイコガンダムがワイヤーアクションで宙を舞う訳ではないと思うが(笑)、今回の副題「星を継ぐもの」といい、なんだか30代のオタクが好きそうなセレクトだなあ、と思うのは私だけでしょうか?(^^;